爽快な目覚めを得る

データに示された日本人の平均睡眠時間はおおよそ7時間半ですが、個人レベルでの睡眠時間は、4~5時間でも十分な人、9時間眠らないと満足できない人など人はさまざま。この違いは、朝型や夜型、長眠や短眠などの睡眠の違いや年齢による睡眠形態の違いなどもあります。

爽快な目覚めを得るには、何と言っても脳が覚める時に起きること。爽快な目覚めは、90分の睡眠リズムの倍数の時に訪れます。睡眠のリズムが目覚めの段階に近づくと脳は活動をはじめ、体は活動の準備のために体温を上昇させます。睡眠リズムが頂点に達して、脳と体の起床準備が整った時に起きるのが、最も爽快な目覚めになります。逆に、睡眠リズムが降下しているとき、あるいは目覚めの段階の途中で目覚まし時計や騒音などで強制的に起こされてしまうと目覚めは最悪のものになってしまいます。
眠りに満足感を得るには、快適な目覚めとともに、「深さ」の確保の必要です。なぜなら、疲労の回復や体の再生は深い眠りの段階で分泌される成長ホルモンによっておこなわれるからです。しかし、悩みことやイライラすることがあると、最初の睡眠の深さが妨げられ、眠りは質の悪いものになってしまいます。また、騒音や光などの障害物も、脳を刺激しレム睡眠の状態が続いてしまうため、深い眠りが得られず、睡眠によって得られる体の回復や再生が満足に行われないまま目覚めを迎えてしまうことになってしまいます。
つまり、眠りの満足感は、覚醒時の寝起きの良さなどと関係し、深い睡眠が充足され、睡眠リズムが保たれていることによってはじめてもたらされるのです。